03.05.09満尾
10
薔薇の棘が一本鼻先に生えてるような怒り方だね

武田春彦
03.05.09








12
路地裏の明るき溝に水音の立ちてもうすぐ夏のはじまる

棉くみこ
03.05.08








11
花が散る水音寒き春のは身の上話する人が欲し

江草義勝
03.04.28








10
掃除機をかけない溜まりをティンカー・ベルが粉振り通る

近藤達子
03.04.27








09
みずみずしい十字架としてこの僕を野原にさす きんせんか

正岡豊
03.04.26








08
押入れの中の野原二十歳の日摘み来しままのデイジー・パンジー

瀬野ゆらぎ
03.04.25








07
あの人が遺していった一本のギターは今も二十歳の音色

浮谷千野
03.04.24








09
バースデイ・ケーキ薔薇はいつだって自分のものと信じてた頃

茂泉朋子
03.04.22








08
ほろ苦き灰も楽しむ四十の蝋燭ならぶバースデイ・ケーキ

かつきよ
03.04.14








07
蝋燭を灯せばほのか燈芯に波ゆれて炎の香り

よこたかのん
03.04.14








06
うしろからかきいだく時のかたちしてギターを鳴らす男ともだち

木更津啓
03.04.12








06
胞のつ一つを君ので撫でて欲しくて涙で洗う

渋田育子
03.04.12








05
から零れる砂の粒を全身で愛したひとだった

塩谷風月
03.04.10








05
蛾の火にくぶる君 もののふのごとかきいだくすべは知らねど

黒瀬珂瀾
03.04.09








04
部屋に鍵かけていたのはわたくしがあふれないため十五は

イソカツミ
03.04.01








03
痛みからひとり覚めぬ君の手が私の夢を手放した部屋

川谷ゆき
03.03.31








04
とめどなく零れ落ちゆく(時)≒(想い)蒼い波紋を静かに描く

矢野伎理子
03.03.30








02
□←のやり場(モンダミンお口くちゅくちゅするするとき専用)

鈴木有機
03.03.30








03
なにをくはじまりなのかすさまじい速さにひろがりゆきぬ波紋

小林久美子
03.03.29








02
初めての店の印象決めるのは値段・応対・トイレ・味・位

ナカノタカコ
03.03.28








01
順番にすったもんだでつながりて菜の花の咲く今日に詠えよ

門哉彗遥
03.03.27








01
告げぬまま来てしまったと初めての街で初めて買うのは葉書

小島左
03.03.26

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